【明日なに聴く? | 今日の1曲】S. ラフマニノフ:10の前奏曲 Op. 23 第6番

by mezzopiano

今日の1曲|セルゲイ・ラフマニノフ:10の前奏曲 Op. 23 第6番 変ホ長調(1902-1903)

何度でも、何度でも、おかわりできる。
こうして筆をとっているあいだもエンドレス・リピートしている。

こんな綺麗な曲にはそうそう出逢えない。ラフマニノフの《(24の)前奏曲》と呼ばれるもののうち、屈指の美しさではないだろうか。
少なくとも私のなかではワンアンドオンリーだ。

大学生のときに師事していた先生が「ラフマニノフどうかな?合うと思うけれど。」とすすめてくれたことをきっかけにラフマニノフにのめり込んでいった。大学時代はラフマニノフ三昧、良くも悪くも偏食気味の4年間となった。

正直文にするのも野暮ですなぁ(笑)この曲の美しさは聴けばすぐにわかるから……(笑)

流れるように、うねるように音を紡いでいく左手の16分音符。いつまで続いていくのかと思わせるようなこの旋律を通奏低音(比喩的な意味で)にして、非常に甘美なメロディを右手が奏でていく。最高潮に達した後、はらはらと落ち着きながら下降して、テーマを歌う……完璧すぎてため息が出る。

聴くのはもちろん、ちょっとでもピアノ弾ける人は弾いてみてほしい……
存分にラフマニノフのロマンチックを堪能できるし、自分の手でこのメロディを生み出す悦びよ。
技巧的に厳しい部分もそんなにないので、聴いてよし・弾いてよし、なこの美曲を味わい尽くしましょう。

★おすすめの1枚
💿ラフマニノフ:前奏曲集Op.23,32(アシュケナージ)
(Decca)
ラフマニノフは、まずはアシュケナージで聴きたくなる私です。
完全無欠、文句のつけようがない出来です。めちゃくちゃに上手いのに「うわぁ…難しそうな曲…技巧派だ…」みたいな、技巧派であることの押し付け(ごめんなさい)が全く無い。
曲の難しさを全く感じさせないで、音楽の美しさに没頭させてくれるから好き。清潔感のある美しさが好き。

4月1日はラフマニノフの誕生日でした。
来年2023年は生誕150周年のメモリアルイヤーなので盛り上がりそうですね。久しぶりに沢山弾きたいなぁ。

明日も良い曲に出会えますように。
おやすみなさい。

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