H.ヴィラ=ロボス:実用の手引き 第1巻

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概要
1932年、ブラジルの音楽教育監督に任命された際に教育のために作曲した。全11巻。1905年ごろにブラジル奥地で採集した民謡やわらべ歌をもとにしている。それぞれの巻には100曲以上の曲が含まれていたそうだが、現在はごく一部しか入手できない。楽譜にも「No.111」や「No.131」などと記載があり各巻100曲以上あったであろう痕跡が残っている。現在は各巻5〜7曲楽譜が残るのみとなっており、ピアノ曲全集などの録音もそれに準じた数である。短い曲ばかりであるがヴィラ=ロボスの魅力がたっぷり詰まった濃厚な作品集である。一部のみの現存となっているのが残念でならない。
おすすめ
♫満潮
♫ヴィオラの弦で
曲名難易度YouTube
曲説明・解説・コメント・練習のポイント など
夜明け中級1
朝日がうっすらと現れ始めたかのような穏やかな出だし。
[5]〜 “O canto bem saiente expressivo” の指示があるように、内声を表情豊かに目立たせて弾く。テンポはゆったりめ(♪=92)。夜が明けてにさまざまな(人間含む)動物が活動を始めたのだろうか、明るくのっそりとしたメロディーである。
一方短調に転調した中間部は、あまり朝日が当たらない暗い部分の様子が想像される。
前半(へ長調)と後半(へ短調)の単純な対比が特徴的だが、左手上声部のシンコペーションだったり、3連符だったりするリズムの細かい揺れが曲に表情をもたらしている。
演奏時間:1”55
満潮
薔薇の茂み
足の不自由な少女
ヴィオラの弦で
*・・・ここでの「ヴィオラ」はヴァイオリンの仲間のヴィオラでなく、ブラジルの小型ギターを指すようです