伊福部昭:ピアノ組曲

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概要
ピアニストのジョージ・コープランドに捧げられたピアノ組曲。コープランドからファンレターの返事がきたことをきっかけに作曲中だったものを完成させて彼に送ったが、勃発したスペイン内乱のためその後は明らかとなっていない。そして1938年のベニス国際音楽祭で全曲初演された。(結果は入選)
「邦人作曲家の曲、もっと聴いてみたいぞ…」と入口に立たせてくれたのがこの曲集である。中でも〈盆踊〉がお気に入りで、初めて聴いたときのショックは忘れられない。こんなにも日本的でいて、なお世界で通じるこの密な音楽、譜面を見ただけでわかる層の厚い音の重なり。執拗なオスティナート、リズムの繰り返しも伊福部の特徴であろう。日本的な音楽、というと「間」を味わうものも多かろうが、この曲集には間などない。先述のように繰り返される音とリズムが絶え間なく生み出され、息つく間もなく熱狂へと誘う。日本の文化の雅な部分ではなく、もっと私たちに身近な ー 例えば町内会の神輿であったり、キリコであったり、盆踊り大会であったり、地元の馴染みのある祭りを想像してほしい。祭り囃子が聴こえてくると、普段とは町の様子が少し違って見える。日本の祭りの日常のなかの非日常感、「狂う」異世界へと引き摺り込んでくれる曲たちである。
難しい、が、リズムパターンも繰り返しが多いので見た目よりは全然いける。リズムと、頻出するオクターブが苦でなければ……ゆえに、手の大きさとリズム感が必要。とにかく弾けたらカッコいい。
おすすめ曲
全て通しで弾けたらこの上ない。
もちろん1曲ずつでも華やかに聴き映えする。どの曲も個性にあふれて素晴らしい。
♪七夕 は難易度も高くなく取り組みやすい。
曲名難易度YouTube
曲説明・解説・コメント・練習のポイント など
盆踊
七夕
演伶(ながし)
佞武多(ねぶた)