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概要 |
すでに出版されていた『アクセント・オン』シリーズの1〜3巻、『ビッグノート・ソロ』の計4冊を1冊にまとめたもの。ピアノを始めたばかりの入門者から使用できる曲集。登場するリズムや音は初学者向けにシンプルなものになっているが、不協和音や様々な音階を使用するなど、新鮮な響きを楽しめる曲が揃っている。どれだけ簡単な曲であろうと音楽の美しさを感じられる曲を、という願いを込められて作られたギロックの作品はどれも非常に音楽的で、子供から大人までの幅広い初学者に相応しい一冊であろう。発表会などコンサートでも聴きごたえのある曲も多数収録されている。 |
おすすめ作品 |
♫道化師たち ♫小川で水遊び ♫夏の夜空の星 ♫ガボット(+♫ミュゼット) ♫東洋の市場 特に『アクセント・オン②』に収録されている曲が良い。 |
曲名 | 難易度 | YouTube |
曲説明・解説・コメント・練習のポイント など |
さぁ、ワルツを踊ろう | 入門2 | ♫ |
左手のメロディーラインを意識……メロディーというより、ベースラインにあたるのかな。全体が3拍子のワルツの伴奏になっている。 |
のろし | 入門2 | ♫ |
指示にあるとおり、リズムを正確に。 2段目→3段目はのろしでの返答でしょうか。遠くで煙があがっているのが見える。 |
道化師たち | 入門2 | |
リズミカルで聴き栄えのする曲。ポジション移動が多いので譜読みに慣れた人向け。 |
塔の鐘 | 入門2 | ♫ |
どこか東洋的な響きのする曲。音が混ざっていくところが面白い曲なので、音によく耳をすまして混ざり合いを楽しむ。 |
小さな羊飼い | 入門2 | ♫ |
左手の5度の保続音はきっとバグパイプですね。長い音なのでよく響かせて、その響きの中に右手の動くメロディーを入れましょう。 アイルランド的・スコットランド的といいましょうか、D-durの雰囲気をたたえつつも、導音(C♯)は使われず解決がハッキリしないため、アイリッシュ系の旋法の雰囲気が出ている。 「羊飼い」という名のつく曲は、なんだかフワフワしている気がする。調性が定まらず、終止がはっきりしない感じで。俗世と切り離されている羊飼いの職業が表されているように思う。羊・羊飼いというモチーフがとてもキリスト教的なので、日本人にはあまり馴染みはありませんが……。 |
スイレン | 入門2 | ♫ |
美しい曲です。 左手→右手と繋いで1つのフレーズを作るので音がでこぼこしないように。同じリズム・パターンで微妙に変化していく音色をどう表現するか。 |
スクエア・ダンス | 入門2 | ♫ |
左右の手でのメロディーの受け渡しをしっかり1フレーズ・一息で。 ちなみに「スクエア・ダンス」とは8人1つ(2人×4)のチームを作って、音楽と指示に合わせて順に踊るもののこと。アメリカ発祥。決まったいくつもの動作があり、順を変えて指示(「コール」という)が出されるダンスである。この曲もいつくかのパターンが組み合わされているので、様々なコールが順に繰り出されていると考えて演奏すると良いでしょう。 |
おばけの足あと | 入門2 | ♫ |
タイトルを聞かずとも、「おばけの足あと」と分かるような曲。 [1]-[2]足あと[3]-[4]怯えるような、怖くて震え上がっているような…… の組み合わせでできている。最後まで緊張感を保ちながら、ドキドキして弾こう。 |
新しいローラースケート | 入門2 | ♫ |
「速めに」……どれくらいの速さで弾くかによって難しさは変わってくるかもしれない。音階を両手で受け渡して(指くぐりなし)弾くので技術的な難しさはさほどない。練習曲要素が強い。 |
ガラスのくつ | 入門2 | ♫ |
シンデレラの話に沿った曲。A-B-Aの構成。Aは遠巻きに舞踏会を眺めるシンデレラか。まだ控えめに。中間部(Dancing gaily)はうっとり王子様と踊りたい。 [44]〜0時が近づき、魔法が解けないうちに帰らなければならない。[47]〜靴が階段をコツン、コツンと落ちていく。そして0時の鐘が鳴る。 具体的にシンデレラの話を想像すると、どんな音を出そうか考えやすくなる。話やシーンを書き込むと良い。 |
のぼっておりてキーボード | 入門1 | ♫ |
入門者向け。 |
子犬 | 入門1 | ♫ |
入門者向け。フレーズを明確に。 |
サーカスのピエロ | 入門1 | ♫ |
入門者向け。先の2曲よりも音の運びにバリエーションが出ている。 |
スノーマン | 入門1 | ♫ |
入門者向け。短調ふう。 |
ハロウィンの魔法使い | 入門1 | ♫ |
ダイナミクを工夫すると良い。”Oo Oo”のところ、1拍目はややアクセント気味に、2音目で音を収めて魔法使いの不気味な声に聞こえるように。 |
リトルブラスバンド | 入門2 | ♫ |
ワルツのリズムに乗ろう。1拍目をしっかり出して、2・3拍目は軽く。3拍子の伴奏の基本になるのでしっかりマスターしよう。 |
おとうさんのロッキングチェアー | 入門2 | ♫ |
これも3拍子。3拍目が重くならないよう。1拍目に重みを持たせて揺れる感じを表現しよう。 |
ガラスのビーズ | 入門1 | ♫ |
これも3拍子。3拍目が重くならないよう。1拍目に重みを持たせて揺れる感じを表現しよう。 |
ステイトフェアー | 入門1 | ♫ |
農業や畜産業の促進を目的としたイベントを始まりとした、アメリカ各州で開催されるイベント。現在は娯楽要素が強まっている。ショーに自動車の展示、美味しい食べが並ぶ……楽しみが盛り沢山なイベントだそう。この特別な日の始まりを告げる愉快な行進。堂々と明るく演奏しましょう。mp は、行進曲の雰囲気、そして歯切れ良い感じを出すために同音連打部分はノン・レガートで演奏するのも良いかと。 |
空とぶじゅうたん | 入門1 | ♫ |
音が上昇する部分、じゅうたんが舞い上がるように気持ちよく弾こう。 大人orアシストペダルが使用できる場合、ペダルを踏んで響きを楽しみたい。 |
柱時計と腕時計 | 入門1 | ♫ |
時計の曲なので、最初から最後までテンポを一定に。 |
冬の風 | 入門1 | ♫ |
フレーズを明確に、滑らかに。 3段目、冒頭のメロディーが現れるが、伴奏もつくため少し動きを持ってメロディーを弾くと1段目と少し雰囲気が変えられる。 |
竹にそよぐ風 | 入門2 | ♫ |
中国的な響きのする曲。(歌詞にも中国、と入ってますね)ギロックは東洋的な趣味があったのでしょうか。他にもそういった曲がある。 ポジション移動が少なく弾きやすいが、西洋的な響きと違った音も楽しめて聴き栄えもする良い曲。 |
インディアンの雨乞いダンス | 入門2 | ♫ |
インディアンの〜 という曲も散見される。アメリカの作曲家という感じ。 左手5度の音をハッキリとしたリズム・強さで弾こう。 |
サマータイムポルカ | 入門1 | ♫ |
4/4で書かれているが、ポルカの2拍子を感じて弾くと良い。 |
グレーの小さなロバ | 入門1 | ♫ |
グレーの小さなロバといえば、くまの◯ーさんのイーヨー……。ロバの歩いている様子が想像できる愛らしい曲。 |
インディアンの戦いのうた | 入門2 | ♫ |
左手の5度を打楽器のようにキッパリと弾こう。 右手のアクセントをはっきり目立たせて。 |
パリの花売り少女 | 入門2 | ♫ |
花売り少女……といえば、チャップリンの『街の灯』を思い出す。あれはパリではないか。 花を買ってもらえなかったり、買ってもらえたり、色々な人との出会いがあったり……派手さはない曲だが、細やかな終止の違い、音の違いがドラマを生んでいる可憐な曲。 |
小川で水あそび | 初級1 | ♫ |
キラキラと光かがやく水辺がすぐ想像できる。 6th、9thなどの音をうまく取り入れて決まりきった和音でない「抜け」を作っており、どこか掴みきれない・広がり・開放感を感じさせてくれる。 [4]-[8]アクセントで水をパシャっとかけるように、硬いアクセントでなく。 この曲集の中で1番好き! |
帆船 | 入門2 | ♫ |
たぷんたぷんと浮かぶ船。大きな帆に風を受けている。 ゆったりと美しく、どこか全体像が見えにくいような、あまり変化のない音の使い方。霧の向こうにうっすら影だけ見えているのかもしれない。全体的に音があまり立たない方がゆったりと浮かぶ雰囲気が出る。 |
ジプシーキャンプ | 入門2 | ♫ |
[1]-[2]/[9]-[10]クレッシェンドを利用して、A音に向かって前向きに弾こう。ここで動きをつける分、対称的にワルツ部分はかっちりとテンポにはめて弾いても面白いかも。 右ページ、長調になる部分は朗らかな気分で。 |
アルゼンチン | 初級1 | ♫ |
強弱をはっきり出すこと・リズムを歯切れ良く演奏することが仕上がりの良し悪しのポイント。 アルゼンチン・タンゴのリズムにしっかりのって弾きたいので、4/4で書かれているが2拍子を感じて演奏すると、同音連打も単調にならずタンゴのリズムを明確に表現できるはず。 中間部は転調していることもあり、ガラリと明るい開放感のある音を出したい。sop.の音を明確に出して、すっきり弾こう。 |
夏の夜空の星 | 入門2 | ♫ |
短いけれど美しい曲。Dの和音で変化したA♯の響きを楽しんで。 [9]-[12]2小節ずつペダルをそれぞれ踏みっぱなしで。色々な音が混ざるが(濁ったような響きにもなる)、自信をもって踏みっぱなしにして、ぼんやりと輝く音の混ざり合いを味わおう。 |
ガボット | 入門2 | |
ミュゼット | 入門2 | |
「ガボット」から続けて弾くことで演奏効果が高まる。イ短調のガボットからイ長調へ、真裏に裏返るような調の変化は効果抜群だ。 |
真夜中のふくろう | 入門2 | |
漂う雲 | 入門2 | ♫ |
次々と変わる音の響きが所在なさげな雲のよう。和音ごとに音の雰囲気・色合いをイメージして弾こう。 f のところでは漂っていた雲が集まってしまった。前の小節でしっかりクレッシェンドして来るぞ、来るぞ……と盛り上げると良い。最後にはまたそれぞれ散ってゆく。 |
雪すべり | 初級1 | |
女王様のメヌエット | 入門2 | |
サーカスを見に行って… | 初級1 | |
インディアンの踊り | 入門2 | |
おもちゃのダンス | 入門2 | |
東洋の市場 | 入門2 | ♫ |
左手(空虚)5度の伴奏が東洋的な雰囲気を醸し出している。ではなぜこの5度東洋的なのか?真ん中の音(3の音)が抜けていることで、長和音なのか短和音なのかわからないところが不安定・ミステリアスな感じがしますね。 [17]~ ここのf は市場の喧騒。「ひとつ買わないか!」。煩い客引き。その後はどうかな?言われるがままたっぷり買い物して盛り上がるクレッシェンドも良し。客引きから必死で逃げてしまって買い物どころじゃないクレッシェンドも良し。 [28]subito p 。直前ギリギリまでちゃんとクレッシェンドして、怯まないように。何があったのか、夢だったのか、市場の光景は遠ざかってゆく。 左手伴奏が同一パターンで弾きやすいのに、雰囲気があって聴き映えするオイシイ曲です。 |
サマータイム ブルース | 初級1 | ♫ |
なんだか気だるいようなブルースのリズムが好きだ。なので、ちょっと「ゆるい」感じは出したい。3連符は肩肘張らないで最初の1音に重みをのせたらあとの2音は気楽に続こう。 [10][11]f に入る前、息を入れて区切りを明確にしよう。f の2小節は「ゆるさ」なしでパリッと弾きましょう。 |