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武満 徹
Toru Takemitsu
1930-1996
1930年東京生まれ。幼少時代を大連で過ごす。 1937年に帰国。清瀬保二に師事するが、実際にはほとんど独学で音楽を学んだ。1951年に「実験工房」の結成メンバーに加わり、前衛的手法を展開していく。1957年、〈弦楽のためのレクイエム〉を作曲。ストラヴィンスキーよって絶賛され、世界で活躍する作曲家として一歩を踏み出す。1967年、ニューヨーク・フィルハーモニー交響楽団記念委嘱作品として〈ノヴェンバー・ステップス〉を発表。琵琶と尺八、オーケストラを用いて東西音楽の融合(「拮抗」であるとも言えよう……)を試みたこの作品は武満の地位を不動のものにした。
現代日本作曲家において最も世界で活躍した作曲家ではないだろうか。「ゲンダイオンガク???ヨクワカラナイネ〜」という現代音楽アレルギー(?)の方にも聴いてほしい。前衛的手法を用いた音楽、調性感のある音楽、映画音楽など幅広く手掛けてきた武満はヨクワカラナイゲンダイオンガクの人ではありませんぞ。音の尻尾ー残響の隅々まで余韻を捉える音楽、独特の「間」のある音楽はまさに日本人の美の表現だと私は思う。方法はどうあれ、美を追求し続ける、ただそれのみだったのではないだろうか。
【Q.好きな曲は?】
mezzopiano)まずは合唱曲〈小さな空〉と〈○と△のうた〉。大学の授業で歌ったのですが、「タケミツ=前衛=ヨクワカラナイ」と偏った思考が植え付けられていた私にとって衝撃の出会いでした。なんて美しく、素直な音楽なんだろうと。ピアノ曲は《子供のためのピアノ小品》です。リズミカルで可愛げのある〈微風〉と美しく気だるげな〈雲〉の2曲からなる小品です。大人にとっても味わい深く、子供にとっては……こんな曲をサッと弾いたらあーら素敵!ですね。前述の合唱曲にも通じる、シンプルで真っ直ぐな美しさがここにあります。子供の頃に出会いたかった曲ランキング上位にグッと食い込んできました。〈雨の樹:素描〉〈雨の樹:素描Ⅱ〉も美しいですよね。武満作品では定番ですかね。そういえば高校生の頃、当時のピアノの先生が弾いてみないか?と私に提案してくれたことがありました。若い私にはまだ「ヨクワカラナイ」でした(笑)でも、先生がそうやって種を蒔いてくれたからこそ、大人になって少しずつ芽を出してきているんだなぁ……と感じている今日この頃です。
|ピアノ ソロ
二つのレント
こどものためのピアノ小品
ロマンス
雨の樹 素描
雨の樹 素描Ⅱ
|参考
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