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ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト
Wolfgang Amadeus Mozart
1756-1791
「神童」と呼ばれた、ウィーン古典派を代表する作曲家。オーストリア生まれ。父レオポルトより音楽教育を受け、幼少の頃から演奏旅行に出かけていた。35年の短い生涯の中で639曲(断片を含むと900曲以上)もの作品を生み出した多作・速筆の作曲家である。
オペラ《フィガロの結婚》《ドン・ジョヴァンニ》《魔笛》、セレナード《アイネ・クライネ・ナハトムジーク》、交響曲《第40番》《第41番『ジュピター』》、《トルコ行進曲(ピアノ・ソナタ第11番第3楽章)》など、挙げれば切りがないほどの名作群を持つ。長調の曲が多く、明るい簡潔さを特徴とする。メロディーをどこかで聴いたことがある、少なくとも名前は皆知っている、知名度特A級の作曲家である。
生前も活躍した時代はあったのだが、浪費癖があったり安い仕事ばかり受けてしまったりと晩年は貧困が続き、終いには共同墓地に葬られて遺体がどこにあるのか分からないほどである。明るく華麗で気楽な音楽を求める当時の貴族や富裕層といった聴衆の嗜好と、モーツァルトが目指す芸術音楽の方向性がだんだん一致しなくなったこともそのような処遇の原因の1つと考えられている。
彼の明快でありながら悲しみと影をたたえた珠玉の作品は、250年の時を超えて現代もなお輝きを失っていない。
【Q.好きな曲は?】
mezzopiano)《フィガロの結婚》序曲。胸が高まってウズウズする。ピアノ・ソナタからは《第11番》と《第18番》。《第11番》は第3楽章の〈トルコ行進曲〉が超がつくほど有名だけれど、第1楽章の美しい音楽は他の誰にも書けないくらい素晴らしいのだ。冒頭から第3楽章までフルで聴いてみれば、聴き馴染んだトルコ行進曲も一味違った味わいに。《第18番》は明るいニ長調の曲のはずなのに、何故か一抹の寂しさを感じる。最後のピアノ・ソナタだからだろうか。
ピアノ曲に限らず、私はモーツァルトの緩徐楽章がとりわけ好きである。この美しさは天国的。この世のものとは思えないのである。
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|参考文献/楽譜・サイト
〈文献/楽譜〉
- モーツァルト《ピアノ名曲集》(春秋社)
- 西洋音楽史 「クラシックの黄昏」/岡田暁生(中公新書)
〈webサイト〉